19 October 2009

Lough Erne -3 : アーン湖廃城巡り (Castle Caldwell編)


3 : Castle Caldwell




ボア島から西へ進むと、傾いた看板が目に飛び込んできた。
観光客を含めて、誰もいないし、何か薄気味悪いが、ちらっと見てみることにした。



門が廃墟ムードをムンムンに盛り上げてくれる。
再び戻ってこれるのか?
変なモノに取り憑かれないのか??
しかし、不安な心よりも好奇心が勝り、入場してみた。
鳥のさえずりが、気持いい筈なのに、何故か恐怖感を助長させている。
木々の揺れる音は、まるで精霊が監視しているかのよう・・・。


門から歩くこと数十分、やっと城に辿り着いた。

「おおっ・・・(感嘆)」

朽ち果てた外観、説明が書かれていたであろう看板には、何も残っていない。
木々や草花が城を覆い、鉄条網が回りを囲っていた。

当然、鉄条網は突破!
恐れ多い気持ちと、好奇心が同居しつつ城内を探検してみた。


この城について調べてみた。
きっと、何か怨念めいたストーリーがあるに違いない。

Castle Caldwellは1612年貿易商であったJames Caldwellによって建てられ、約200年間Caldwell一族によって居住されていた。
その後、1800年初頭にMr. Bloomfieldの手に渡り、Caldwell一族の出身の女性を妻にした。


1849年に、John Caldwell Bloomfieldはこの城を相続したが、当時猛威を奮っていたアイルランドポテト飢饉(アイルランド国民900万人の人口が飢饉によって450万人に減少、アメリカへ大量移民していったという歴史的な大天災)により、彼の財産にも危機的状況に陥った。


しかし、彼は所有領内の地質が良質な粘土層だということに気付く。(ちなみに彼はまったく地質学には詳しくない)
Robert Williams ArmstrongとDavid McBirneyというパートナーを呼び寄せて、この地を掘削して、大量の粘土や長石、高陵土(磁器製造用土)、石英、頁岩などを大量に採取。

1853年には大規模な陶磁器工場を設立。
Belleek Potteryというブランドで、高級陶磁器を製造販売して、数多くの賞を授与され、財を成したとさ・・・。


・・・ってハッピーな話じゃん!!

(尚、説明文はほぼ意訳ですので、内容については責任を取りかねます)


現在は政府が所有地を管理(?)しているが、何故このような廃墟になったのかは明らかになっていない。

木々に浸食され尽くし、食べられてしまったようなCastle Caldwell。
既に亡くなられた建築家、黒川紀章氏の「機能しなくなる建築物はいつか必ず朽ちる」という言葉(何かのテレビでの発言)を思い出さずにはいられなかった。

その場その場で、自分に興味の持ったところに行くという、気ままな旅行はとても楽しいし、自由を感じる。


ちなみにこの写真は、城として機能していた頃のCastle Caldwell。
とても素敵なお城だったんだなー。


尚、著名なアイルランド作家であるWilliam Allingham(1824年~1889年)が、"The Winding Banks of Erne" という詩の中で、この城について描かれている。

"The Lough that winds through islands under Turaw mountain green,
And Castle Caldwell's stretching woods with tranquil bays between~"


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4 comments:

  1. こんにちは

    北アイルランド行きたいです!!!今からの季節は寒そうで岸壁なんかに行くと飛ばされそうですが、行きたいなあ。独りごとですみません。

    この陶磁器の会社、調べてみるとまだありますね。それなのになぜここは忘れられちゃったのでしょうね?

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  2. missaさん>
    こんばんはー!
    北アイルランドは、過去のイメージのせいか殆ど紹介されていませんが、本国に負けずに素晴らしいと思います☆

    そして、陶磁器の会社ですが・・・次号(というか既に寄稿済みですが)で訪ねていたんですね~(笑)

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  3. お金持ちになったので、もっといごこちのよい家に移ったのかもしれませんね。

    ブルターニュでもちょうどこんな廃墟を訪ねたことがあります。そこの持ち主はどうなったかわからないけれど・・・

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  4. きっとロンドンの一等地にでも引っ越したのでしょう^^
    ブルターニュの写真を拝見しましたが、やはり建物の作りが美しいですね!
    私もいつか行こうと思っておりますので、その際はよろしくお願いします(^^)/

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