12 October 2009

Enniskillen -1 : 悲しみに溢れた湖畔の街 エニスキレン


1. Enniskillen
(Remembrance Day Bombing - 8th Nov. 1987)


ようやくアーン湖最大の都市、エニスキレンに到着。
まずは車を駐車場に停めて、辺りをふらっと歩いてみた。


ファーマナ州最大の都市といっても、人口1万5千人程度の小さな町。
人通りもあまりなく、物寂しげな感じがした。


2つの聖堂の尖塔が立っていて、この道をまっすぐ進んで訪ねてみたが、どうやら故人のお葬式のような儀式が行われていたので、写真を撮ることを躊躇してしまった・・・。

一眼レフを持って「(ニセ)写真家」の振る舞いが出来ない私には、ちと勇気が足りなかった。


ということで、目抜き通り沿いにあったレプラホーン(アイルランドの妖精)のような看板でご勘弁を・・・。
ちなみにただの喫茶店です。

このようなとてものんびりとした町でさえ、凄惨なテロ事件があった。

1987年11月8日 日曜日

この日は、英国の「戦没者追悼の日 (Remembrance Sunday)」で、この町で追悼集会が行われた。
この集会は、毎年英国中の街で行われるもので、退役軍人の老人の方々が集まり、パレードがいつも通り開催されていた。

午前10時45分、慰霊碑のすぐそばの建物が爆発。
集会に参加していた高齢者や看護師など11人が殺害、60人以上が負傷した。

爆弾を仕掛けたのはIRA (the Provisional IRA) 。
しかも、電話予告もなしに・・・。


アイルランド出身のロック・バンドU2は事件後アメリカ・コロラドで開催されたライブにて演奏された、Sunday Bloody Sundayという曲の間奏内にて、ボーノ(Vo)はIRAのテロ行為を・・・

「Fuck the revolution!」

と切り捨てて激しく非難した。

尚、この模様は「魂の叫び(Rattle and Hum)」というライブビデオにて収録されている。(CD未収録)

And let me tell you something:
I've had enough of Irish Americans who haven't been back to their country in twenty or thirty years come up to me and talk about the resistance, the revolution back home; and the glory of the revolution, and the glory of dying for the revolution -

Fuck the revolution!

What's the glory in taking a man from his bed and gunning him down in front of his wife and his children?

Where's the glory in that?
Where's the glory in bombing a remembrance day parade of old-age pensioners, their medals taken out and polished up for the day?

Where's the glory in that?
To leave them dying...or crippled for life, or dead, under the rubble of the revolution that the majority of the people in my country don't want.

No more! Sing, No more!

(意訳)
少し話をさせてほしい。
20年~30年も自分達の故郷に帰ってもいないアイリッシュ・アメリカンがよく俺に近づいてきて、故郷で起きている「革命」がどうのこうとか「レジスタンス」の話とかをしてくる。
「革命のために命を捨てるという栄光」とか・・・

「革命」ね、クソくらえだ!


寝ていた人を無理やり起こして妻子の目の前で撃ち殺す、そこに何の「栄光」があるんだ? 
戦没者追悼の式典で、昔もらった勲章を取り出して磨いて集まってきたようなお年寄り達を爆弾で攻撃する、それのどこに「栄光」があるんだ? 

どこに「栄光」があるんだ? 
人々を死なせておいて・・・あるいはこの先ずっと身体が不自由になり、あるいは死体のまま瓦礫の下に・・・
アイルランドでは大多数が望んでもいない「革命」という瓦礫のどこに「栄光」があるんだ??

・・・もうたくさんだ!!

また、IRAのイメージもアイリッシュ・アメリカンを中心に、当時は「Freedom Fighter」と好意的に受け止められて、実際に世界中から資金提供があった程であったが、この事件以降イメージを失墜させてしまった。

尚、このテロはRemembrance Day Bombingと呼ばれている。


写真の城は町のシンボル、エニスキレン城。

16世紀にHugh Maguireというアイルランド諸侯により建立したが、1594年にイングランド軍包囲により一度破壊されてしまう。
そして、1607年にCaptain William Coleが城を再建。
その後城主が点々と代わり、現在は城内が博物館になっている。


城内の公園からアーン川を眺める。

とても美しく静かで長閑なエニスキレン及びアーン湖。

しかしこの美しい地は、ヴァイキング(ノルマン人)やアングロ・サクソン人等といった数多くの民族や宗教間との残忍な戦いの上で成り立っているということを知ってしまうと、少し心が重く物悲しい気分になってしまった。


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2 comments:

  1. こんにちは

    ブルターニュでもフランスに対する対抗意識は今だにあります。「自分たちはフランス人ではなくブルトンだ」と言いますし・・・

    「プロゴフ、銃には石を」という実録の記録映画でおばあちゃんたちが小枝でつくったパチンコを手にして戦う姿に何とも言えない気持ちがしました。

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  2. こんばんは!
    北アイルランドの道路を走っていたら、アイルランドの国旗の隣に、半分に切ったイングランドの旗が大きいポールに吊るしてありました。
    イングランド以外の国のパブやタクシーで、イングランドのジョーク(悪口)を言うとみんな高笑いしますし(笑)
    本当に憎悪に近い感情がありますね!
    ブルターニュ地方もそうなんでしょうか?

    映画を紹介したブログの記事の方を拝見しました。
    「プロゴブ、銃には石を」という映画見てみたいです。正義の為に、強い権力に屈服しない強い心は見習わなくてはいけませんね☆

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